第234回長野県眼科医会集談会 特別講演

「緑内障治療のQ & A」

熊本大学 眼科学教授  谷原 秀信

 緑内障の疾患概念について、国際的に、緑内障性視神経症(GON)で規定されるようになり、日本における緑内障の新規発見には、眼圧よりも眼底検査が重要であることが指摘されています。しかし治療指針としては、眼圧は依然として重要な、治療上の臨床指標であり、大規模臨床調査においても、最優先されるべき緑内障の治療概念は眼圧下降であることが証明されています。本講演においては、眼圧下降に関する基本的知識をアップデートするとともに、日常診療で苦慮する症例に基づいて、緑内障の治療面での疑問にお答えするために企画してみました。日頃の疑問点や難治例を持ち寄って、是非、オープンで本音の議論ができればと思います。