第240 長野県眼科医会集談会 特別講演

最新の白内障手術へのアプローチ

独協医科大学 眼科学 松島 博之

 近年、すでに完成の域に近づいたと思われた白内障手術は、術者の技術の向上、白内障手術装置の性能、眼内レンズの光学特性の向上により、さらなる進化を遂げました。しかし、一方では白内障手術装置の複雑な設定、トーリックIOL使用の際のマーキングや挿入方法、多焦点IOL挿入のための患者説明など、導入するには複雑と感じて、活用を控えている先生方も多いと思います。
 しかし、実際に始めてみると、最新の白内障手術はそれほど特別なものではありません。ちょっとしたポイントを押さえれば、シンプルに効果的で確実な結果を得ることができます。本講演では、最新の白内障手術装置であるINFINITI® OZil® IPのシンプルな設定と使いこなしのポイント、簡単に確実な結果をもたらすトーリックIOLのマーキング法、多焦点IOLを挿入後にトラブルが生じにくい患者選択と説明のポイントをご紹介させていただきます。