第265回長野県眼科医会集談会 特別講演

「眼内レンズ選択基準再考」

長野赤十字病院眼科 京本 敏行

 1ピース眼内レンズは、基本的にin the bagに入れるためのIOLであるため、難症例で水晶体嚢を維持できなかった場合には3ピースのout of the bagや強膜内固定が必要となる。
しかし、近年では水晶体嚢拡張リングを使用することで、チン氏小帯脆弱症例でもIOL in the bagとでき、1ピース眼内レンズを選択できる機会が増えている。
また、トーリック眼内レンズや多焦点眼内レンズが1ピース製品のみであることからも、眼内レンズの主流は1ピースとなりつつある。
様々なタイプの1ピース眼内レンズが出揃い、史上最高に選択肢が増えているこの機会に、より良い裸眼視力を目指せる眼内レンズの選択基準を再考してみたい。