第295回長野県眼科医会集談会・第56回信州臨床眼科研究会 一般講演抄録
糖尿病網膜症診療におけるOptos California RGとRGBの比較
信州大学眼科 関屋 愛璃香、中村 麻里恵、知久 喜明、星山 健、平野 隆雄、村田 敏規
【目的】Optos® California RGBは従来型 (RG)より実際の眼底に近い色調の画像取得が期待される. 糖尿病網膜症(DR)でのRG/RGB画像への主観的評価と重症度判定への影響を比較検討する。
【方法】対象はRGB画像を取得したDR患者21例39眼. 眼科医27名にRG/RGB画像のどちらが普段診る眼底に近いか, 所見判定に有用か質問した。また, 医師2名で国際重症度分類とETDRS分類を用いた重症度判定を行い画像間の一致率を評価した。
【結果】全病期で90%以上がRGB画像が普段診る眼底に近いと回答。所見判定は点状出血, 硬性白斑, 軟性白斑では各々85, 67, 70%がRGB画像が有用と回答. 新生血管では67%がRG画像が有用と回答. 増殖膜はRG画像, RGB画像, 同等が各々33%, 光凝固斑は19, 33, 48%と意見が分かれた。重症度判定は両分類とも画像間で100%一致した.。
【結論】RGB画像の方が実際の眼底の色調に近いが, 所見判定は個人差があった。重症度判定は画像間で差を認めなかった。