緑内障は現在我が国の視覚障害者原因疾患の第一位です。またこれから到来する超高齢化社会では、その患者数は一層増加していくことが容易に想像されます。そのような緑内障診療の厳しい現実がある一方で、OCT(光干渉断層計)の普及等により多くの緑内障患者さんを早期に診断することができるようになってきました。
今回の講演では、緑内障診療をおこなうにあたって特に重要と思われるベーシックポイントをおさらいしてみたいと思います。まずは「緑内障疫学調査」について述べ、「眼圧/眼底検査」最新の話題、そして「薬物治療」最近の考え方、最後に「手術適応」までコンパクトにわかりやすくまとめます。
緑内障による視覚障害者を少しでも減らすために重要なことはなにか、患者さんが必要かつ十分な治療をうけ、生涯にわたって不自由のない生活を送っていただくためには、どのような戦略が有効か、先生方と一緒に考えてみたいと思います。