第56回 長野県眼科フォーラム 特別講演抄録
実践!ロービジョンケア
愛知医科大学眼科 講師 藤田 京子
眼科領域でロービジョンケアが周知されるようになって久しい。最近ではロービジョンに関連する施設を案内するスマートサイトが48都道府県ごとに作成され、患者さんへの案内もスムーズになった。
ロービジョンケアは視覚補助具の選定など、よりよく見るためのアドバイス、ICT機器の利用で視覚に頼らない情報手段の確保、歩行訓練、進路や就業継続の相談、福祉制度の利用など多岐に渡る。これらのサポートは眼科単独でカバーできるはずもなく、他業種の働きによるところが大きい。しかしながら、眼科はロービジョン患者が訪れる最初の場所であり、そこから先への道案内は我々眼科医療に携わる者の大事な務めと考える。
本講演では眼科が関わるロービジョンケアを中心に解説し、今後の課題についても述べてみたい。